66歳のA子さんが、老後のための投資を始めたはなし。

こんにちは、ゆるりんです。

きょうは幼なじみのA子さんのことを書いてみようと思います。

 

彼女は5年ほど前に離婚が成立して、ひとりで東京に住んでいます。

彼女は長い間ご主人の素行に悩み苦しみながら、家業の商売を切り盛りし、お姑さんを看取り、ふたりのこどもを育て上げました。しかし子どもたちが自立したのをきっかけに、離婚を決意したのです。

その離婚を決意した、というのが10数年も前のことだと聞いてわたしは驚き、何も知らなかった事にショックをうけました。

頑として離婚に応じようとしない、それどころか話し合いすらしようとしないご主人から、結局逃げるように上京し、子どもさんのアパートに転がり込んだのが、それから5年も経ってからという事ですからホントに驚きです。

 

彼女が身振り手振りを交えて話す、その逃避行の一部始終を聞いていたわたしは、まるでテレビのサスペンス劇場をみているような感じがしたものです。

まさに泥沼の熟年離婚劇。

これが現実なのだと感じましたね。

 

 

家業の商売も傾いていたので、もちろんまとまったお金など貰えるはずもなく、蓄えもなく、すぐにハローワーク通いを始めたけれど、年齢のせいもありパートタイムの仕事で、しかも介護職の仕事しか無かった、ということでした。

そんな状況のなか、これが介護施設?かと目を疑うほどのマンションの豪華さと、

「定年はありません。70代の方も元気に働いていますよ。78歳のかたもおられます」

という面接者の言葉が決め手となって、分譲マンション型有料老人ホームの介護の仕事を選んだのでした。

 

パートタイムとはいえ、早番、遅番ありのフルタイム。

お給料は手取り約15万円。
正社員より10万円ほど少ないそうです。

無理をして家賃6万5千円のワンルームマンションに住む理由を聞くと、

「安いアパートにするか悩んだのよ。だけどね東日本大震災で前に住んでた家が全壊したの。だから怖いからねぇ、ひとりだしねぇ、マンションなら安心かと思って!」

 

 

そんな話を聞いたのが、わたしが雪深い地方から東京に仮移住をした、今から3年ほど前のことになります。

A子さんは、月に一度のわたしとのランチデートの時には

「今がいちばんしあわせ。ほんとに。もう少しお金ほしいけどね」

と、毎回言うのです。笑いながら。

 

そして一昨年の秋A子さんは、待ちに待った65歳になり、年金を満額(月約15万円)受け取れることになりました\(^o^)/\(^o^)/

それから半年ほど経ってから、横浜の港がみえる丘公園にバラを見にふたりで出かけました。中華街でランチを済ませ、ランドマークタワーの展望台で大きなソファに腰をおろしコーヒーを飲みました。すると彼女が…

「わたし、積立はじめたの」

と話始めたのです。

「年金が入るようになってやっと人並みの生活ができると思ったけど、わたし全然貯金も無いしね。いつまで働けるかもわからないでしょ」

「銀行に行って相談したら、積立の…投資?…ファンド?わたしよく解らないけど、それを勧められてね。始めたのよ。月5万円ずつ」

「そしたら、期間を20年っていうのよ!!だから、そんなに長生きできますかね?って言ったの。そしたらね、いつでも必要なときに下ろせますって」

 

彼女はいつもの笑顔で話していました。でもわたしには彼女の口から、投資とかファンドとかの言葉が出てきたのがとても新鮮な驚きでした。

「えらいねぇ、えらい!10年で600万円、20年で1200万円!!プラス利息があるんでしょ!すごいじゃん」

 

そして、その夜ご飯をたべながら、夫にA子さんが(つみたて二ーサ)を始めた事を報告しました。

 

次回は66歳のわたしが、老後のための投資を始めたはなし。を、書こうと思います。